当社の特徴は,ラジカル重合に関する情報提供(出張セミナー、コンサルタンティング)、および「キャプトデイティブ(captodative: cd)置換」の概念に基づく,持続成長可能な環境に優しい機能性試薬・製品づくりである。乳酸,アミノ酸,ピルビン酸など再生可能な生物由来物質を主原料に,モノマー,架橋剤,開始剤などの試薬開発に関する情報提供を行っています。

ラジカル重合とは,ラジカルを逓伝体とする連鎖重合の一種で、ビニルポリマーの80%以上を工業生産する重要な反応である。これまで、この反応は最も完成したポリマー製造法の一つと云われてきたが、近年、その概念を大きく変える多くの新しい進展があった。しかし、その基礎から応用までを包括的に情報入手する機会は、残念ながら失われつつある。当研究所では、基礎から応用までを解りやすく解説、相談に応じる出張セミナー、コンサルタンティングを行っています。

 

キャプトデイティブ置換とは,capto(電子受容性)基とdative(電子供与性)基を同一原子上に同時に置換したもので,そのような化合物は強い求ラジカル性を示すようになる。アミノ酸は代表的なcd化合物で,その他,インジゴの生成,あるいはビタミン C がアルコールにもかかわらず抗酸化作用を示すのもcd置換の結果である。この概念は1978年頃 H. G. Viehe (Universite Catholique de Louvain, Belgium) によって提唱され,1981年に初めて私どもが高分子科学の分野に導入しました。その結果,従来の重合反応高分子材料設計の概念が大きく変わり様々な高性能・高機能材料が誕生しました。なお,この取組みは術的にも高く評価されています(IUPAC P. Prize,  in Macro 2006, 受賞率0.3%)。


持続成長可能な合成プロセス

グリーン(Green)

サスティナブル(Sustainable)

ケミストリー(Chemistry)

ポリマーの性能,機能を飛躍的に向上させる新しい技術の開発

従来のモノマーは,MMAに代表される電子受容性モノマー群とスチレンに代表される電子供与性モノマー群の2種に大別されてきた。

 当研究所では,第三のモノマー群として,両者の特長を共有するCaptodative(cd)モノマー群を新たに提案し,その結果,従来と大きく異なる重合及びポリマー特性を見出した。